改革と改善の積み重ねが
市場からの評価向上につながる
社外取締役
政井 貴子
資本市場からの評価について
株価やPBRといった資本市場での評価は、当社グループが取り組んでいる成長性・収益性・資本効率・ガバナンスについて、市場がどのように評価しているかを示す重要なシグナルであると認識しています。
この数年、わが国の株式市場は実体経済の回復に加え、企業の資本効率改善やガバナンス改革の進展を背景に、世界的な投資家からの注目を集め、上昇基調を続けてきました。当社株式も堅調を維持しており、その背景には、こうしたマクロ環境に加え、当社が打ち出している安定的な株主還元施策が相まって、投資家の皆様からの期待と信頼が着実に高まっていることによるものと受け止めています。
昨年のホールディングス化を契機に、事業ポートフォリオに対する考え方や資本コストを意識した経営が一層明確になりました。ホールディングス体制のもと導入されたROEやDOEといった明確な投資基準に基づく資本政策と、事業ポートフォリオ最適化の取組みは、長期的な企業価値創造に向けた実効性を市場に示す重要なメッセージです。これらの取組みが資本市場の評価に持続的に反映されるよう、社外取締役として引き続き注視し、当社の企業価値向上の流れを後押ししてまいります。
事業成長や資本効率の向上について
ROEは、資本コストを上回るリターンを確保できているかを示す、投資家にとっての共通言語です。当社が中期経営計画において掲げたROE10%水準やDOE4%以上という目標は、単なる数値目標ではなく、資本効率の改善と成長投資のバランスを明確に示したものと理解しています。重要なのは、数字が独り歩きすることではなく、こうした数値を基盤として事業の在り方をトランスフォームし、持続的な成長へとつなげていくことです。
実際、当社のROEは徐々にではありますが、改善の兆しを見せています。土木建築業界全体としてROEの現状は他の産業に比べ必ずしも高水準とは言えないものの、掲げた目標を起点として、案件や投資の取組み方を進める機運をグループ全体に浸透させていくことが重要です。こうした取組みを着実に進めるためには、ホールディングス体制による統合的なポートフォリオマネジメントとガバナンス強化が大きな役割を果たすと考えます。
社外取締役として私は、経営陣が中期経営計画の目標を起点としながら、数字の改善を一過性のものにせず、事業構造の改革と資本効率の持続的な改善を結びつけていくことを期待しています。その積み重ねが資本市場からの評価の更なる向上につながると考えています。
「One Tobishima」として
今後の成長と
更なる飛躍に期待
社外取締役(監査等委員)
中西 晶
取締役会や監査等委員会の役割
飛島ホールディングスとして新たな体制が発足してから、早くも1年が経過しました。この1年間、取締役会および監査等委員会においては、グループ全体の戦略的方向性、組織構造の最適化、マネジメントの在り方など、未来志向の議論が活発に展開されてきました。各取締役が自らの専門性を活かし、真摯に議論に参画する姿勢は、まさに「One Tobishima」としての一体感を象徴するものであり、ホールディングスとしての歴史は始まったばかりである一方、明治時代から140年以上の歴史を誇る「飛島組」を母体とした成熟度の高さを実感しています。
特筆すべきは、意思決定のスピードと質の両立です。経営陣は、迅速かつ的確な判断を下すとともに、社外ステークホルダーへの説明責任を果たすプロセスを丁寧に踏襲していると認識しています。
ガバナンスについて
全体戦略はもちろん、内部統制やM&Aなど取締役会や監査等委員会での議論からは、透明性と信頼性の高いガバナンスが確立されつつあると評価しています。これは、単なる制度設計にとどまらず、組織文化として根づき始めている証左でもあります。私たち社外取締役を対象とした担当者による事前説明や現場見学会の実施は、十分な内部情報を把握したうえでの実効性の高い意思決定には不可欠のものであり、今後も継続強化していただくことを希望します。
社会環境や事業環境の変化が加速する中で、飛島ホールディングスが引き続き柔軟かつ力強く対応し、社会課題の解決に資する価値創造を推進していくことを期待しています。私も引き続き、社外取締役としての立場から、健全なガバナンスの維持と企業価値の向上に貢献してまいります。
新任社外取締役メッセージ
力の限りを尽くして
グループビジョンの実現を後押し
社外取締役
大塚 久美子
ホールディングカンパニーに移行して半年余り経過した飛島ホールディングスの取締役に就任しました。率直な質疑・意見交換が行われる取締役会や、未来志向の雰囲気に触れ、大きな可能性を感じています。
社会の転換期において難易度が高まる社会課題の解決に向けて、自前主義にとらわれず、多様なパートナーとの共創により「New Business Contractor」へと変革するという飛島グループのビジョンは、時代の要請に合致したものであり、その実現に向けて、社外取締役として力の限り後押ししたいと思います。
一方、グループビジョンを実現する過程では、短期と長期、既存事業とトランスフォーメーション、また、事業体としての社会的価値の創出と上場企業としての経済的価値の向上など、容易ではない両立が求められます。バランスを意識しつつ、スピード感のある意思決定やリスクマネジメントが行える実効性のある取締役会、ガバナンスの在り方に貢献できるよう、経験・知見を活かし、俯瞰的・客観的な視点で取締役としての職務に取り組んでまいります。
